投手(1)

投手というのは時間を支配できるポジション。ある程度自分のタイミングで自由に投げることができる。
そうでありながら、調子が悪いときほど投げ急ぎ、自分で自分のリズムを悪くして行く。典型的な四死球火達磨だ。
調子の悪いときほど、長いと感じるくらい間を置いた方が良い、と自分は考えている。
ここで重要になってくるのが調子。その日の調子・球が良いのか悪いのか。
投手をやっていると、自分が思っていることは意外とアテにならない。むしろ一番信用できない。
「球は悪くないのに制球が定まらない」と思うことも多いが、よく考えるとそれは単純に「調子が悪い」ということ。
そんな簡単なことが試合中にはわからない。捕手・内野手に囲まれているようで、マウンドは孤独。
不調のとき、相手チームの声どころか、味方野手の声すらも邪魔に感じることもある。
チームの勝敗に大きく関わっているのだから、もっと味方の言葉に耳を傾けねば、と意識するくらいでちょうど良い。と考える。