外野手(1)

外野手に最も必要なものは何か。

それは肩でも、コントロールでもない(そういうわけでもないが。)。
私が4年間、大学でひたすら磨き続けたものは、打球を最後まで諦めないという極めて単純なことだ。

外野手にとってワンプレーでアウトにできる方法といったら、捕殺と刺殺があるが、刺殺というのは中々その状況というものが巡ってこないもの。だからこそ、外野手はとにかく捕殺できることが重要になってくる。凡フライなら兎も角、強烈なライナーやヒット性の当たりを捕殺にすることは、チームにとって流れを変えるワンプレーになるのだ。

では、なぜ諦めないことが大事なのか。

それは球際での勝負強さを養うためであると私は考える。

捕れないと思ったボールを捕れるケースはあまり多くないといえよう。なぜなら捕れないと思ったらボールが落ちた後のことを考えてしまうからだ。もちろん、落ちた後の次のプレーも大切になるのだが、やはりまず、絶対捕ることを心がけたい。それが自ずと守備範囲を広げていくことになり、捕れるかどうかの局面で捕ることができる感覚を作り出すのだから。

練習をする時は、必死にボールを追って見ると良いだろう。そこで徐々に見に付いていくものがあったら、それは必ず試合に生きてゆくと言えるだろう。