捕手(2)〜絶対領域〜

ホームベースという奴はものすごく残酷だ。なかなか子離れしないくせに、なかなか里帰りを認めない。自らを子供に踏ませるただのマゾかと思いきや、良し悪しの判断は全て自分が基準。自分だけ特別な存在だ!と言わんばかりの形もまた嫌らしい。そんな様々な面を持つホームベースの番人が、そう、捕手だ。



先日の練習後、非常に興味深い話を聞いた。女子高生という生き物の「靴下より上、スカートより下」の部分を最近巷では「絶対領域」と呼ぶらしい。帰りの電車ではその「絶対領域」が気になって気になって仕方が無かったのだが、それについて詳しく語ってしまうと話が逸れてしまうので控えよう。勘違いされると困るのだが、基本的に僕は女子高生が大好きなのである。高校生相手のバイトをしているのだが、やっぱり女子高生は面白い。って逸れたね。



簡単に言うと、「絶対領域は広ければ広いほどいい、できれば上半分より下半分の割合を重視したい」そう思っていたのだ。が、気が変わった。もちろん日本人的な淑やかさのようなものは昔から大好きだ。外人ポルノより日活ロマンポルノの方が好きだ。全裸よりも部分部分が隠れていた方が色っぽい、これはやはり正しい。ただ、女子高生という「若さ」を前面に押し出した人種について考えた時には、やはり「若さ」を前面に押し出すべきではないか、と以前は考えていた。パンツ?見せたいんでしょ?いいじゃん!という具合に。それが、ふとした瞬間に「若さを前面に押し出す≠絶対領域を広げる」という単純なことに気付いてしまったのである。まだまだ修行が足りぬ・・・と、なんだか話が逸れがちなので、唐突だが結論から書こう(ちなみにここまで余談)。



絶対領域=ストライクゾーン」



これである。左右こそ規格(体型・太さ、ホームベース)にある程度決められてしまっているが、上下は個人の意思によって変えられるのだ。個人というのは打者・捕手がそれにあたる。打者の絶対領域(好み)を見極め、その「絶対」を崩壊させる、これが捕手の仕事「打者との駆け引き」の中で最も面白いところの1つだ。


①いかに高め・低めの怪しい球を振らせるか


さらに、捕手にとって最も重要とされるのは「捕る行為」であるということは先に述べた。次に考えなければならないのは、「どう捕るか」だ。そう、次の敵は校則である。抜き打ちチェックに備えたスカート丈でなければならないのだ。


②いかに怪しい球を審判に「ストライク!」とコールさせるか


この2点が、捕手がストライクゾーンを「使う」上で最も気を使うべきポイントであろうと思う。捕手の視点では「広く、広く」、逆に打者の視点では「広からず狭からず」が一番理想的なのだろう。そう考えると、捕手は同時に打者にもなるのだから「捕手としての絶対領域」と「打者としての絶対領域」を両方持たなければならないわけだ。捕手のそれを打者のそれにまで使うと当然打撃は悪くなる。逆も然り。2つの領域を使い分ける、こんな面倒なことはない。多重人格のホームベース氏、彼の番人もまた多重人格にならざるを得ない。


と、ここで1つ気になったことがある。女子高生を見るときは「捕手」として?それとも「打者」として?ううん、話としては両方の視点を持つべきなんだろうが、考えてもイマイチよくわからない。ということは、だ。もしかしたら自分はそんなに女子高生が好きではないのかもしれないぞ。低めから高め・・・ここ、こ、これぞストライクゾーンの変遷?!



本当にありがとうございました。